よもやま話
リクルート共同創業者 鶴岡公
リクルート共同創業者の鶴岡公さんが先月亡くなった。
私は仕事よりプライベートで非常に親しくさせてもらった。
以前、銀座八丁目にあった「金太朗」というバーに毎日のようにいて、ニコニコしながら酒を飲んでいたのを思い出す。
私は当時(かれこれ25年前くらいになるが)新卒採用で最終面接手前の学生をよく銀座に連れて行き、酒を飲ませて観察していた。その中の店の一つが金太朗で、鶴岡さんはよくそこにいた。
以前から顔は知っていたが仕事で一緒になったことは無く、酒の席での付き合いが始まりで最後までその関係が続いた。
そのうち意気投合し、向こうも「いっちゃん、いっちゃん」と言って良くしてくれ、あちらこちらに飲みに行く仲になった。
大分前だが、鶴岡さんに連れて行ってもらった銀座の高級店で、不覚にも私が酩酊してしまい大変迷惑をかけたことがある。きちんと謝っていなかったことを今更ながら後悔している。
私はリクルートの昔の役員や幹部をたくさん知っているが、一番そういう意味で仲が良かったのが鶴岡さんだったように思う。何とも人懐っこく偉ぶることのない素晴らしい人物だった。
江副さんと二人でリクルートを創業し、あれだけの会社にした割に、生涯普通の人であり続けたのが鶴岡さんの凄いところだ。
こういう味のある人はもうリクルートには出ないだろうと思う。
何とも寂しいものだ。