市川人事労務コンサルタント事務所

よもやま話

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「偉い人」の定義

社長の言葉が独り歩きする会社がある。自分の頭で考えない調子のよい取巻きがいる会社によく見られる傾向だ。社長の言葉の本質を理解せず、言葉尻だけを無責任に伝言ゲーム化するとこういうことになる。

どうすればよいのだろうか。
答えは簡単だ。まず最初に、社長と社員の間に壁を置かないことだ。本当の壁もそうだが、人の壁も同様だ。限られた人しか社長と話ができないようでは、社長に経営判断の材料が集まらない。

次に必要なことは、「言われたことだけやり責任をとらない人」より「自分で考え行動し責任をとる人」のほうが偉いのだ、というルールを作ることだ。こういう人が尊敬され賞賛されるのだということを定着させる。このルールは人事制度と社長の日頃の言動の両面で支えることになる。

これをやると目に見えて業績が上がる。マズローの欲求5段階説で言うところの「承認の欲求」だ。この風土を作ってしまえば、そのうちにルールを意識せずそれを超えたレベルで自分の使命を全うする人材が出てくる。マズローの言う「自己実現」レベルの社員ということになる。

こういうことを念頭に置き、健全な環境を創ることで、強い後継者が育つ会社にしたいものだ。

2008年3月11日

人事・経営編