よもやま話
わがままでいい
世の中にはいろいろな会社があり、いろいろな経営者がいる。
うまく行っている会社もあればうまく行っていない会社もある。
私は今までたくさんの会社にかかわってきたが、振り返ってみるとうまく行っている会社にはいくつか共通しているところがある。
その中の一つに「経営者がわがまま」というのがある。
わがままと言っても、もちろん何も考えず好き勝手やっているわけではない。いろいろ考えた上で最後の最後は自分のやりたいようにやる、という意味のわがままだ。
社長がこれをやっている会社は大体なんとかうまく行っている。
経営者になるくらいの人だから空気も読めるしどうすれば社員が喜ぶかも分かっている。しかし、あえてそうせず自分のわがままを貫き通すのだ。
逆にこれができずに社員に気をつかってばかりいる社長の会社は大体うまく行っていない。業績が悪く社内の雰囲気も悪い。
余談だが、私の知っているある大物ビジネスパーソンのオフィス(個室)の壁に「あえて臆面もなく行動すべし」と書いた紙が貼ってあった。
この人は世間から「豪快」だと思われている人だが、実はすべて分かった上で自分を律して「豪快」を実行しているのだ。「何とデリケートな人だ」と感心したおぼえがある。
責任をとる人が遠慮してやりたいようにやらないで、責任をとらない人がやりたいようにやっても業績が上がるわけがない。
一見、社長がわがままで社員が困っている会社は結果的にうまく行き、社長がものわかりが良く社員が喜んでいる会社は結果的にうまく行かない。
面白いものだ。