市川人事労務コンサルタント事務所

よもやま話

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人事のセンス

8月4日の日経新聞にこういう記事があった。
内閣改造人事についてのことなのだが、「かつては、各派閥が提出する推薦リストを基に首相が派閥幹部らと事前に調整し閣僚人事を決めた。その慣例を打ち破ったのが小泉純一郎前首相だ。推薦リストや党実力者の要望に耳を貸さず、人事の度に内閣支持率が上昇した。その手法を間近で見ていた安倍首相は、人事をテコにした求心力の回復を思い描いているようだ。」

やり方を真似するだけで上手くいくなら、総理大臣や会社の社長は誰でもできる。しかし実際はそんなに簡単なことではない。大事なのは表面的なやり方ではなく、その行動の裏付けとなっている人生観やセンス、洞察力、実行力、責任感などの人間としての総合力なのだ。

私は昨年、安倍さんが総理大臣になったときにこう言った。「支持率が70%近いなんて信じられない。一体どこを見て評価をしてるんだ。こんなに能力のない人を責任者にしてはいけない。賭けてもいいがこの人では絶対にうまくいかない。」

世の経営者に言いたい。
後継者は見かけや人気で選んではいけない。実力を見極められるのは社長であるあなただけなのだ。社員が喜ぶ人選でなく、会社を伸ばせる人を心して選ばないと会社はつぶれる。

2007年8月5日

人事・経営編