よもやま話
人事の話
創業間もない会社にも人事は必要だ。
もちろん「人事部」などは必要ないが、「人事」という仕事は必要だ。
米国の大手企業のCEOも「私の仕事の9割以上は人の問題を解決することだ」と言っていた。
「人事」というと人事異動や昇給、評価、採用などと思いがちだが、そうではない。
人に関わること全てが人事なのだから、極論すれば「業績を向上させる」のも人事の仕事なのだ。
たとえば、ある商店でなかなか売上が上がらないとする。
品揃えが悪いのか、品質が下がったのか、客の好みが変わったのか、接客がいけないのか、競合店に客を取られているのか。
社長以下全員で真剣に考え的確な手を打つ。
この「全員で真剣に考え的確な手を打つ」ことができる状態を作り、維持、改善していくことも人事の大きな役割の一つだと言って良い。
良くなるのも悪くなるのも、すべて原因は「人」だ。
人をどうするかで会社が決まる。
社長以下全員の持っているあらゆる能力を全て出し切って戦える状態にするために「採用」「教育」「評価」「給与」「配置」「昇進」「昇格」などがあるのだ。
だから、あまり一つひとつの各論にばかり目が行き過ぎては本来の目的を忘れてしまう。
すべてが一つの大きな流れを形成していないと企業としてのパワーは生まれてこない。