よもやま話
末期的自民党に何を学ぶか
今日は09年8月24日(月)、衆議院総選挙の1週間前だ。
選挙戦の真っ只中で、麻生氏がアップになった自民党のTVCMや新聞広告が氾濫している。
とてもアップに耐えられる顔とは思えないし広告効果があるとは思えないのに、なぜあんなものを露出しているのだろう。
しかも話の内容も程度が低いものばかりだ。
麻生氏本人のことはどうでも良いが、この状態が放置されているところに今の自民党が抱える大きな問題がある。
恐らく、もはや麻生氏に対し本気で助言するものは一人もいないのだろう。もし一人でも自民党のことを本気で思っている者がいるなら、あの情けない顔のアップや程度の低い話などやめさせているはずだ。自民党全体が麻生レベルになってしまっている。こんなことは今までなかったことだ。
皆、勝つことを諦めているか、たとえ負けても麻生のせいだからその時は自民党を出ればいいとでも思っているのだろう。
TV討論で、日に日に自民党の支持率が急降下していることを田原総一朗に指摘された麻生氏は、「日々手応えは上昇している。新聞の調査がおかしい。」と本気で反論していた。
もう組織の責任者としては末期症状だ。
これは企業経営で失敗する時の典型的なパターンだ。
能力のない経営者と調子のいい取り巻き、いつでも逃げる準備をしている無責任な社員しかいなければ、会社は潰れる。
社長に本気で助言できる人材がいないと会社は潰れる。しかしこれを社員のせいにしてはいけない。
原因は経営者、あなたにあるのだ。
「助言できる幹部がいない」というのは「あなた(社長)が幹部に助言させないようにした結果」なのだ。
つまり自業自得だ。
経営者は社員が自由にモノを言える環境を作らなければいけない。ただ、これは社員に「ナメられる」ことや「好き勝手させる」ことではない。
あくまで経営者は「怖い存在」でありながら「話をしやすい」環境を作るのだ。
経営者は自分が「麻生病」にかからないようにしなければならない。あそこまでひどいのはなかなかいないが、大なり小なり似た症状に陥ることがある。
自分を冷静に見て常に気をつける必要がある。
威張り散らしてばかりでは離れていく。愛想が良いだけではナメられる。
本気でに会社のこと、社員のこと、事業のことを考えていることが大前提で、その上で「厳しさ」と「愛」を持っていなければ、今や経営者はつとまらない。
今のままだと来週の総選挙は自民党の大敗になるだろう。
ギリギリで身体を張った救世主が出てくれば違った結果になるかも知れないが、可能性は少ない。