よもやま話
相性
私は以前、企業に勤めていた時に採用と人事全般に携わっていた。そして40歳で会社を辞め、顧問弁護士等の協力もあり19年前に人事コンサルタントとして会社を興した。
その当時は「人事コンサルタント」などという仕事は珍しく、何をやっているかあまり理解されていなかった時代だったように思う。
そして中小・零細から始まり大きな企業まで、様々な企業の人事顧問をして来た。
改めて振り返ってみると、私の顧問会社の経営者は大変個性的な方が多いように思う。創業者が多いからか、とにかく変わっている人が多い。
また、変わってはいるが皆一様に純粋で真面目なのも特徴だ。一見豪快でいい加減に見える人でも、実は中身は純粋で緻密で神経質で真面目だという人もいる。まあ、本当に豪快でいい加減なら経営者など務まらないが。
そして不思議なことに、それらの極めて個性的な経営者たちと私は相性が良いのだ。どこかで私と価値観が一致している人が多いのかも知れない。
そのようなことを感じるようになってから、私はこの仕事をするにあたって「相性」がとても大事だと思うようになった。
考えてみれば当たり前だ。私の仕事は、必要とあれば社員が嫌がることも経営者と一体になってやらなくてはならない。だから、経営者との信頼関係が何よりも大切なのだ。
その信頼関係を構築するためには、お互いの「ものの考え方」「価値観」「仕事に対する姿勢」果ては「人生観」までも、理解しあい共有することがとても大事なのだと今さらながらに思う。
私は常々面白い経営者に出会いたいと思っており、4年に一度のペースで変なDMを打つことにしている。「変な」と言うとそれこそ変だが、そのDMには私がこのホームページに書いている「よもやま話」のようなことをそのまま載せ、感想を聞くようにしている。
送られたほうはいい迷惑かも知れないが、たまに「面白い」と言っていただける経営者がいるのだ。それを目当てにせっせと手作りのDMを打っているのだが、これはなかなか面白い作業だ。